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 新型コロナウイルス感染防止対策として、新入生、保護者、教職員だけの式典と成りましたが、多くの保護者の方に温かく見守られながら、令和3年度入学式が、厳粛かつ盛大に挙行されました。
 大きな夢と希望に満ち溢れた商業科106名、情報処理科36名が本校の生徒となりました。

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【学校長より令和3年度入学式式辞】
 春爛漫のこの良き日に、令和3年度入学式を挙行できますことを心からお礼申し上げます。ありがとうございます。
 新入生の皆さん、保護者の皆様、入学おめでとうございます。皆さんの入学を心から歓迎します。
本日から出雲商業高校での高校生活が始まります。皆さんの成長を願い育んでこられた保護者の皆さま、ご家族の皆さまもとより、小中学校時代の先生方など、多くの関係の方々が、これからの皆さんの努力と成長を心から期待しておられることと思います。
 本校は、長い歴史と伝統をもった商業高校です。「明知」「友愛」「奉仕」「至誠」の校訓のもと、「明るく元気な学校」「地域に愛され、誇れる学校」「進取の精神に富んだ学校」を目標としています。
「チーム出商」をキーワードに、生徒、教職員が「チーム出商」の一員として、様々な教育活動に一丸となり積極的に取り組んでいます。一人一人の力は小さいけれど、チームとして全員の力結集したものは、個人では決してなし得ないことを可能にしてくれます。
 「ハチドリのひとしずく」という物語を皆さんは知っていますか。わずか17行の物語です。
 森が燃えていました
 森の生きものたちは
 われ先にと
 逃げて
 いきました
 でも クリキンディという名の
 ハチドリは
 いったりきたり
 くちばしで水のしずくを一滴ずつ運んでは
 火の上に落としていきます
 動物たちがそれを見て
 「そんなことをして いったい何になるんだ」
 といって笑います。
 クリキンディは
 こう答えました。
 「私は、私にできることをしているだけ」
                『ハチドリのひとしずく』辻 信一 監修 株式会社光文社発行より
この本の監修者で、文化人類学者の辻 信一さんはこう述べています。(一部抜粋)
 「この小さな物語には たくさんの教えが詰まっています。たしかにクリキンディは、小さなからだに似合わぬ大きな勇気を持っているように見えます。それにしてもなぜ、ほかの動物たちは山火事を消そうともしないで逃げ出してしまったのでしょうか。それは彼らが意気地なしで卑怯だからでしょうか。」
 「僕たち人間は、すべての生きものの中で最大の力を持つようになりました。残念ながら、その力はしばしば、人間同士を傷つけあったり、自然環境を壊したりすることに使われてきました。でも幸いなことに人間は、小さな地球人として、そのことを自覚することができます。そして その気になれば、力を合わせて水のしずくをたくさん集め、燃えている森の火を消すだけの力を持っています。」
 「地球温暖化、戦争、飢餓、貧困など、深刻な問題でいっぱいです。しかし、僕は、それらの問題よりも さらに大きな問題があるという気がしています。それは、これらの問題に対して、「自分にできることなんか何もない。」と僕たちがあきらめを感じていること。これを吹き払うことができたら、つまり、「わたしにも できることがある。」と思えたら、その瞬間、問題の半分はすでに解決できているのではないでしょうか。」
 私たちは、自分の夢や目標に向かって努力するとき、大きな課題や困難にぶつかって、諦めそうになったり、無力感に押しつぶされそうになるものだと思います。だからこそ、共に頑張る仲間が必要なのかもしれません。できない理由や やらない理由を言うよりも、他者を責めたり、批判ばかりするよりも、今できることを精一杯やってほしいと思います。そして、一人一人の力は小さいが、「チーム出商」で力を合わせることで、一人一人の夢も叶うと信じています。
 入学にあたり、皆さんにつけてほしい三つの力についてお話しします。
 一つ目は、未来への想像力を身につけてほしいということです。
10年後、20年後、50年後、100年後。あなた自身のこと、この社会のこと、世界の未来の姿をしっかりと見据えて、今自分自身がやらなければならないこと、身につけておかなければならないこと、そのために何を学んでおけばいいのかということを考えてほしいということです。未来への想像力を磨きながら、今 何をすべきことを考えてほしいと思います。
 二つ目は、情報への想像力を身につけてほしいということです。
私たちの生活の中には、膨大な情報があふれています。この流れは、今後もやむことなく、さらに膨大な情報があふれる社会になってきます。私たち自身が、この膨大な情報に支配されているといっても過言ではありません。例えば、私たちの日常の購買履歴は、ビッグデータとしてGAFAに代表されるプラットフォーマーが蓄積し、分析し、ビジネスを展開しています。個人の購買行動や嗜好に合わせて、商品の紹介を行い、購買行動につなげています。グーグルやフェイスブックに代表されるインターネット上のサービスでも、個人の閲覧履歴に基づいて、新たな商品開発や商品情報が提供されています。このような情報社会の中で、本当に必要な情報は何か、正しい情報を見極める力、「この情報って本当にそうなのかな」という情報への想像力を身につけてほしいと思います。
 三つ目は、他者に対する想像力を身につけてほしいということです。
「人間は社会的な動物である」といったのは古代ギリシャの哲学者アリストテレスといわれています。一人一人は個人ですが、その個人も常に他者との関係の中で存在しています。我々は、他者と接する際に、表情や目の輝き、口調などから感情を読みとりながらコミュニケーションをとっています。相手の気持ちを思いやり、互いを大切に思う気持ちを持ってほしいと思います。人間は、それがたとえ善意からであっても、相手に対する想像力の欠如から傷つけてしまうこともあるものです。他者への想像力を磨き、自分自身の人間力を高める努力をしてほしいと思います。
 最後に、入学式は、みなさんが三年間の学びを誓う場であります。学校も、保護者皆さまや、地域の方々のご理解とご協力を得て、皆さんへの支援を誓う場であります。
 我々教職員は 皆さんの努力や頑張りに対して、精一杯 応援します。生徒の皆さんが 今できることを、その瞬間その瞬間 続けていくことで、あなた自身の未来創造をすることができると確信しています。
 保護者の皆様には、今日までさまざまなご心配やご苦労もあったかと思います。私ども教職員は、一人一人のお子様が充実した高校生活を送り、豊かな人間性を持った心身ともにたくましい大人に成長されるよう願っております。そのことを実現させるために全教職員が一丸となって努力してまいりますが、保護者の皆様のご理解とご協力なしにはできません。子どもたちの将来を豊かで幸せなものとするためには、家庭と学校の双方がその役割をきちんと認識しながら、互いの考えを理解し、連携していくことが不可欠です。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 最後に、すべての新入生の皆さんの出雲商業高等学校における高校生活が実り多いものになり、明るい未来の扉を開かれることを祈り、式辞といたします。

 新入生の皆さんは、これからの3年間一日一日を大切にして、良き友、良き先輩、良き先生と出会い、充実した高校生活を送ってほしいと思います。

 
 
 

 

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